
ベアフットシューズは、クッションがほぼない、裸足感覚のシューズです。
クッションを無くし裸足に近づけることで、健康・運動能力向上に効果があることが分かっているので、当社はベアフットシューズしか作りません。ただし、クッションのあるシューズを否定はしません。
食べるものが、日々の食事、お祝いやパーティー、競技当日で変わるように、シューズも使い分けが重要です。
そして、日々の生活、トレーニングといった場面ではベアフットシューズが最適であることを示すデータが数多く示されています。
ベアフットシューズには数多くのメリットがあるのですが、ここではよく知られる4つのメリットについてご紹介します。
- ケガをしにくい
- トレーニング効果が高く、筋力が高まる
- 効率的なランニングフォームが身につく
- バランス力が高まる
クッションが無いほうがケガをしない科学的事実
当社のベアフットシューズにはクッションがありません。
クッションがないと足を痛めるのでは?
と、多くの方が思っています。しかし、過去200年前までさかのぼって論文を調べても、クッションが足を守るという科学的データは見つかっていません(*1)。
逆にクッションが無いほうがケガの発生率は低く、クッションのある一般的なシューズと比べると、各部のケガの発生率は膝は1/3、股関節は1/10にまで下がることが分かっています(*2)。

赤(ベアフットシューズ)は、青(一般的ランニングシューズ)よりケガが少ない
クッションが多いほど、走行時の着地で受ける衝撃が高くなることも確かめられており(*3, *4)、市販のスポーツシューズは柔らかすぎるため改善すべき、と明記する論文もあります(*5)。
習慣的に裸足でランニングをしていたランナーにランニングシューズを履いてもらったところ、着地時の衝撃が高くなってしまったという研究もあります(*6)。
クッションは履き心地をよくしてくれますが、足を守る力はありません。
1万年以上前から履物は存在していましたが、履物にクッションがついたのは1970年代。履物の歴史で見ればつい最近のこと。ヒトは太古の時代、現代人より長い距離を徒歩や走行で、不自由なく移動していました。
ヒトは数万年に及ぶ進化の過程で、骨格・筋肉・関節を使って衝撃を吸収する高度な仕組みを獲得しています。それを示すように、全身の骨の約1/4もが足に集中、片足だけで骨の数は26個、関節は33個もあり、これに20以上の筋肉・腱がつながっています。
この複雑な構造が生み出す足の衝撃吸収性能は、クッションよりはるかに高いです。肝臓の機能を人工的に再現するには、野球場より広い化学工場が必要とされているのと同様に、複雑な関節の機能は人工物よりずっと高機能です。
むしろクッションにより自然な関節や筋肉の動きが変えられえしまうと、ヒト本来の高度な機能を発揮できません。
ベアフットシューズはヒト本来の機能を最大限引き出すことで、ケガのリスクを下げてくれます。
どの競技に対してもトレーニング効果が高い

ベアフットシューズはトレーニング効果が高く、通常のトレーニングをベアフットシューズで行うだけで筋力が向上することがわかっています。
経験豊富なランナーにベアフットシューズでの歩行を8週間行ってもらったところ、足の筋力が41%増加したことがわかっています(*7)。
さらに、ベアフットシューズで12週間トレーニングを行うと、アキレス腱の力が最大20.3%上昇したという研究結果もあります(*8)。アキレス腱の強さは、走力・ジャンプ力といった、競技能力に欠かせない力です。
それを示すように、競技能力の向上も確認されています。
Stellenbosch 大学の研究では、裸足でトレーニングすることにより敏捷性が向上。10m、20m走のタイムが劇的に向上することがわかりました。この研究では、一般的なランニングシューズをはいた群では成績の向上は見られませんでした(*9)。
Mahatma Gandhi医科大学・研究所の研究でも、裸足によるトレーニングで敏捷性が向上、短距離のタイムが大幅に向上することを報告しています(*10)。
New Hampshire大学の研究では、裸足で10週間トレーニングしたところ、平地でのランニングエコノミーが4%向上し、5kmレースの成績が約1.0%向上(*11)と、長距離走においてもベアフットのトレーニング効果が確認されています。
効率的なランニングフォームが身につく

上記のトレーニング効果のところで書いた通り、裸足でトレーニングすることでランニングエコノミーが向上します。ランニングエコノミーの向上とは、効率よく走れているということであり、フォーム、接地技術が改善されていること示唆しています。
実際に、フォームが良くなることを示した研究もあります。
Southern California大学の研究で、かかと接地のランナーに、接地の指導をせず、ただ裸足でランニングに取り組んでもらっただけで、約63%のランナーで接地位置が前方に移動、ミッドフットもしくはフォアフットに移行したことがわかっています(*12)。
かかとから強く接地(ヒールストライク)すると進行方向にブレーキがかかるため効率が悪く、つま先側から接地するほうが良いことが知られています。

指導をしなくても接地位置が前方に移動したということは、自然とより効率的な接地パターンに変化していったわけです。
自然な変化は子供でも確認されています。
靴を履いた状態では82%の子供がかかとから接地していたのに、裸足になると、かかと接地は29%にまで減少しました(*13)。
年齢や知識を問わず、裸足になればかかと接地の人は減るわけです。
さらにいえば、
- 裸足になると足の背屈(足の甲を持ち上げる角度)が小さくなり、足の前方から接地しやすくなることが示された(*14)
- 普段裸足で走っていたランナーにランニングシューズを履いてもらったところ後足部接地に移行してきた(*6)
といった調査結果から、かかと接地は現代のシューズが生み出している側面が非常に強いです。
裸足に近い状態になれば、半数以上の人が無意識でも効率的なフォームを身につけたことから、意識的に取り組めば、どなたでも効率的なランニングフォームが習得できるでしょう。
身につけたランニングフォームをクッションのあるシューズでも再現できるのか?
という疑問があるかもしれませんが、大丈夫です。
16週間以上、ベアフットランのトレーニングをしたランナーは、一般的なシューズを履いたときでも改善されたフォームが維持されることが示されており(*15)、安心してレース用シューズで本番に臨んでください。
ただし、ランニングシューズのみで1カ月練習すると、接地が後足部に移行することが確認されているので(*6)、ベアフットシューズでの練習は欠かさないようにしましょう。
足の握力が強化されバランス力向上

島根大学の研究で、6週間ベアフットシューズを使ってもらったところ、足の握力(足趾把持力)および、動的なバランス力が向上することが確認されました(*16)。
natureに掲載された論文では、ベアフットシューズを6ヶ月間使用すると、バランスや歩行を助ける足底の屈筋力(握る方向への筋力)が57.4%も増加することが示されています(*17)。
足の握力はバランス以外にも転倒防止、即座の方向転換など日常の様々な動作に重要とされています。この筋力・バランス力を、特別なトレーニングをしなくても、ベアフットシューズを取り入れるだけで手に入れることができます。
ベアフットシューズも様々

ここまで、ベアフットシューズのメリット4つについてご紹介しましたが、これ以外にも土踏まず(アーチ)の形成を助ける、足裏の感覚機能性が高まる、ヘビーウェイトのトレーニング効果を高めるなど書ききれないほどのメリットがあります。
薄底のシューズを履いていればこれらの効果を得られるの?!
と思う方が多いですが、残念ながら、薄底ならどれでもよいというわけにはいきません。
薄底のレーシングシューズ、一部のベアフットシューズでは変化が見られず、一般的なクッションありのシューズと変わらなかったという研究結果があります(*6, *18)。
また、効果が確認されたベアフットシューズであっても、裸足に比べるとトレーニング効果は約30%低かったというデータもあり(*7)、最大限の効果を得られるシューズ選びが重要です。
裸足のメリットを損なうことなく、足の保護、グリップの確保といったシューズならではの恩恵をいかに加えるか、これがベアフットシューズを設計するうえで難しいところです。
当社では、科学的な裏付けをもとにベアフットシューズの構造・機能に19項目の独自基準を策定、基準をクリアした最高のベアフットシューズをご提供しております。
ベアフットシューズで人生最良の足を手に入れてください。
参考文献
*4. 宮地 力. 着地衝撃における計測とシミュレーション;計測と制御 Vol.31, No.3 1992年3月
*16. 原丈貴. 日常生活における擬似的な裸足歩行がバランス機能および歩行能力におよぼす影響; デサントスポーツ科学 Vol. 39, 2018年5月25